「好きで活きて得意で稼ぐ」を応援するPROsheetブログ担当のたぐちです。
さて、本日はキャリアに関する本のご紹介。
会社員でもフリーランスでもどういった立場でも、現状の仕事において少しでも迷いがあればこの本を読んで頂きたいなと思います。

京都大学のキャリア教室で教鞭をとる河合江理子さんが伝えたかった「これからの働き方」。
著者の河合江理子さんはハーバード大学出身、職歴もマッキンゼー、スイスのBIS(国際決済銀行)、フランスのOECD(経済協力開発機構)etc…と華やかなキャリアですが、一読すると、これまでの転機や転職に至るまでの葛藤などを赤裸々に綴っており、どんなに完璧な人間でも迷いや挫折があるのだなぁという事がわかります。
「今の仕事で良いのだろうか、今の会社で良いのだろうか」どの職種であれ一度は皆さん感じることはあると思います。(ない人がいればゴメンナサイ)
決して机上の空論ではない、自身の経験からくるリアルで説得力のある言葉が綴られています。
ぬるま湯に浸かっていませんか?
それは著者がスイス・バーゼルにあるBIS(国際決済銀行)で働いていた頃の話です。
破格の年金制度、終身雇用、福利厚生も充実し、給与も年功序列で毎年上がる、という大変魅力的な職場だったそうですが、新しい事にチャレンジも出来ず、まるで官僚組織のような職場でした。
現状に不満はあるもの、安定性を捨ててまで転職するべきか動けなくなってしまい、離れるまでに結局3年かかったそうです。
結局、キャリアコーチのコーチングがキッカケで彼女は「リスクを取ってチャレンジすることが大事」と気付き、転職に至るわけですが、当時の状況を「抜け出せない理由を探し出し、ずっと我慢していた」と語っています。
職場や取り扱う仕事の規模感に違いはあれども、このままじゃ駄目だなと思いつつ、ついズルズルとその環境に身を委ねてしまう事ってありますよね。
そこから抜け出すのもすごく勇気が入りますが、やはり動かなきゃどうにもなりません。
エンジニアは海外に出るべき?
【見せかけの自信は本物の自信に変わる】という章にはこんな事が書かれています。
「できるふりをしているうちに、実際の自分に近づいていく」
著者自身も銀行に転職するまで資産運用の経験はなかったそうですが、就職面接では「出来ません」とは一切言わず、採用されてから勉強する事で実際どうにかなったという話も。
おそらく相当の努力をされているとは思いますが、まずは行動なんですね。
因みに、著者は銀行への転職がキッカケでその後金融業界でのキャリアを国を跨いで渡り歩くのですが、「金融業界は世界中ある程度同じルールで回っているため、比較的動きやすい」といいます。
更には
国境を超えての仕事の選びやすさを優先的に考えるなら、エンジニアのような専門性の高い職業に就くことが一つの武器になることは確かでしょう
とも。
確かにエンジニアという職業は、海外で働きたい人にとってアドバンテージがあるのかもしれません。
「言葉の壁」はもちろんありますが、Skypeなどを利用したオンラインスクールなど、今や少ない投資で英語を勉強出来る環境や機会は数多く増えました。
こちらの著書には、帰国子女でもなく、まったく英語が話せなかった状態からハーバード大学に留学したという自身の経験に基づいた、英語学習のコツも書いてあります。(これが凄くわかりやすくて、「やってみようかな」と思わせてくれるんです)
何事も行動です。海外に出たいエンジニアは思い切って出てみるのも良いのでは?
他にも、日本人が苦手なプレゼンや交渉のコツ、人との繋がりの重要性など、読み応えのある内容が盛りだくさんです。
本の冒頭で「自分を変えずに環境を変えなさい」とあるのですが、それは必ずしも海外に限らず、部署を変える、転職する、留学する、起業する、どんな事でも良いのです。
「出来ない理由を探す」のではなくとにかく動いてみよう、そんな想いを強くした一冊でした。
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