IT系の資格はいくつもありますが、キャリアアップを図る目的で、ITサービスマネージャ試験に挑戦するエンジニアもいるのではないでしょうか。挑戦する際に気になることとして、ITサービスマネージャ試験の難易度を挙げることができます。今回はITサービスマネージャ試験の難易度をご紹介するので、これから勉強をスタートさせるエンジニアは参考にしてみてはいかがでしょうか。
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ITサービスマネージャ試験とは
ITサービスマネージャ試験とは、高度IT人材として確立した知識を持つ人を対象に、安定したシステム稼働を行える知識や、システム上のトラブル発生時、最小限の被害に食い止められる知識があるかを試す試験です。
ITサービスマネージャ試験を実施しているのは、情報処理推進機構です。別名、IPAとも呼ばれます。独立行政法人になるので、ITサービスマネージャという資格は国家資格です。
ITサービスマネージャ試験は午前と午後に分かれており、午前は四肢択一式であるのに対して、午後は記述式・論述式です。記述・論述はマークシートよりも難易度が高くなっているため、合格するためには対策が必要になります。
ITサービスマネージャ試験が実施されるのが、毎年10月です。情報処理推進機構が実施する試験の中には、年2回実施されるものもありますが、ITサービスマネージャ試験は年1回になるので、挑戦される人は注意が必要になります。
ITサービスマネージャ試験の難易度と合格率
情報処理推進機構では、難易度がわかるように、スキルレベルを設定しています。難易度を示すスキルレベルは1から4までありますが、ITサービスマネージャのスキルレベルは4であり、かなり難易度が高い試験となります。難易度が高いため、簡単に合格することは難しいでしょう。
ITサービスマネージャ試験の難易度は高いため、合格率もその分低くなっています。ITサービスマネージャ試験の平均合格率は12%から14%となっており、簡単に合格できない試験であることが理解できます。ちなみに平成29年度の合格率は13.6%です。
ITサービスマネージャ資格の必要性
ITサービスマネージャ資格は難易度が高いので、簡単に取得できる資格ではありませんが、ITサービスマネージャ資格を取得する必要性があるのか疑問を持たれている方もいるでしょう。難易度が高いため、合格までには勉強に多くの時間を費やすこととなります。そのため、必要性がないのであれば、ほかの資格を取得したほうがいいのではないかと考える人もいます。
難易度は高いがシステムの保守などに必ず必要な資格ではない
たしかに、難易度が高いITサービスマネージャ資格は、ある業務を行うために必ず求められる資格ではありません。例えば、自動車免許を取得していないと自動車の運転はできませんが、決してITサービスマネージャ資格を取得していないからといって、システムのメンテナンスを行えないということはありません。
ただし職場のリーダー職などで資格保有者が求められることは多々ある
しかし、職場や立場によって、ITサービスマネージャ資格が必要なケースもあります。例えば、ヘルプデスクやコールセンターのリーダー職などです。そのため、ITサービスマネージャ資格がないと出世できなかったり、就職が難しかったりする可能性はあります。
難易度が高いが取っておいて損はない
難易度は高いですが、ITサービスマネージャは取得しておいて損はない資格です。ITサービスマネージャ資格を取得しておけば、キャリアアップを目指せるだけでなく、企業によっては資格手当を支給してくれるところもあります。そのため、年収アップも目指せることもあるでしょう。
ITサービスマネージャは運用系の人におすすめ
難易度が高いため、挑戦しようか迷っている人もいますが、下記のような人はITサービスマネージャ資格を取得することをおすすめします。
情報システムの安定提供を図る人材として活躍したい人
ITサービスマネージャは、主にシステムを安定稼働させられる知識があることを証明する資格です。そのため、システム開発、企業のシステム管理、運用を担う部門で働きたい人は、難易度は高いですが、取得することをおすすめします。
裁量権が大きなポジションを目指す人のキャリアアップに有効
ポジションによって、ITサービスマネージャという資格は必須であり、特に裁量権が大きなポジションを目指したい人におすすめの資格です。
難易度が高いだけに合格者は信頼度や評価が上がる傾向がある
高難易度の資格なため、簡単に取得することは難しいです。資格の難易度が高ければ高いほど、合格者は企業から信頼度や評価が上がる傾向があり、企業から信頼を得たい方や、今よりも高い評価を受けたい人におすすめできます。
まとめ
スキルレベルは4に設定されているので、難易度が高い試験です。しかし、取得しておくとキャリアアップや転職活動に役立てられるので、損をすることはないと言えます。難易度が高いので、知識を高めなければなりませんが、勉強をすれば合格できる試験ですので、システムの安定稼働を図るお仕事に就きたいエンジニアは取得を目指してみてはいかがでしょうか。