出来ない言い訳はさせないー「DMM.make AKIBA」の本気度はレベルが違う

DMM.make AKIBA

 
「好きで活きて得意で稼ぐPROsheetブログ担当のたぐちです。

さて先日、話題のハードウェア・スタートアップを対象とした新拠点「DMM.make AKIBA」に行ってまいりました。

案内してくれたのは、DMM.make AKIBAを拠点とし、IoTハードウェアスタートアップを支援するプログラムを提供する株式会社ABBALabの代表小笠原治氏。

ABBALab代表小笠原さん

「今まで作らない言い訳をしてた人に、取り敢えず一回見て貰えたら。」と小笠原さん。

そう、百聞は一見に如かず。「DMM.make AKIBA」はまさにそんな施設でした。

細かいところまで行き届いたイベントスペース

まず案内して頂いたのは12階にある「DMM.make AKIBA Base」。
ここは、ハードウェア系スタートアップが入居するシェアオフィスとイベント開催も可能なフリーアドレスのシェアスペースで構成されています。

いきなり目に入ったのはジャンク品の山。
DMM.make AKIBA

小笠原さん「材質を確認したり、バラしてみてこんな機構なんだねっていう事を自由に出来るようにジャンク品を皆に持ってきて貰ってます。」

またここには、小笠原さんがオーナーを務める六本木のバー「awabar」を1/1スケールで持ってきたというスタンディングバーも。
DMM.make AKIBA

小笠原さん「例えばハッカソンが終わった後の懇親会とかも、(主催者が)幹事をやらなくて済むように、そういうのも全部僕らが引き受けます。」

そう、このスペースは他にもイベント主催者のための手の行き届いた工夫がいっぱいです。

例えば、こちらのカウンター。
色ごとにブースになっていて、展示会が出来るようになっています。
DMM.make AKIBA

カウンターの後の白い部分は全てスクリーンで、一つのブースごとに70インチの超短焦点プロジェクターも完備されています。
DMM.make AKIBA

カウンターの中に人が入ってプロジェクターで説明して・・・という事が出来るわけです。もちろんカウンターには表も裏も電源があります。
DMM.make AKIBA

こちらのスペースも演台や大きなスクリーンがあり、100名規模のイベントが出来ます。
DMM.make AKIBA

DMM.make AKIBA

個室エリアは?

一方、個室ですが、先ほど紹介したフリーアドレスエリアとは打って変わりオフィスっぽくなります。
DMM.make AKIBA

こちらの窓側の部屋が月額15万円(3名入居可)とのこと。狭さはあるものの、秋葉原でこのお値段は破格過ぎやしませんか?
これならハードウェア系スタートアップじゃなくても入りたい企業は多そうです。

こちらは会議室。
DMM.make AKIBA
個室と同じテイストです。
小笠原さん「気持ち切り替えたほうがいいですよね。真面目に喋らなあかんっていう。」
なるほど、適度な緊張感は確かに必要ですね。

どんな人が入居してるの?

取材中、偶然にも引っ越し中の企業に遭遇。

DMM.make AKIBA

「かなり減らしたんですけどね。」と話すのは、イクシー株式会社のみなさん。

「義手を安くかっこよく作ろうということでやってます。」と見せてくれたのが Maker Faire でも注目されていた筋電義手「handiii」。
DMM.make AKIBA

うわーめちゃくちゃかっこいい!
しかもモーター以外の部品は殆ど3Dプリンタで作っているそうです。

無音響の圧力?

続いて案内頂いたのは、無音響室。アンプの開発などにも使えます。
DMM.make AKIBA

DMM.make AKIBA

「基本的にはプレゼンルームとして使うんですが、とにかくプレッシャーをかけるというのが目的の部屋です(笑)ハードの人ってプレゼンしなくてもモノが良ければ売れると思ってる人が多いので。」と小笠原さん。

確かに、実際話をしてみても声がまったく響かないせいか、静かですごく緊張感が出そうです。

出来ないものはなさそうな「Studio」

続いては10階にある「DMM.make AKIBA Studio」へ。
ここにはハードウェア開発・検証に必要な造形設備や電子機器設備や試験設備が揃います。

受付もかっこいい。
DMM.com AKIBA

ここで資材を購入して使う事が出来ます。
DMM.com AKIBA

更衣室とロッカー。
DMM.com AKIBA

メインの工作室にある小型5軸マシニングセンタ。CNC(数値制御工作機械)というやつです。
DMM.com AKIBA

機械に貼ってあるシールをご覧のとおり、機械によって予約やライセンス、スタッフの立会が必要だったり、利用するにも有料無料に分かれています。
DMM.com AKIBA
ライセンスを持っていればスタッフの立会はなしで自分一人で使えますし、スタッフの立会がない場合は安くなります。また、マイスターという資格を取って頂くと人に教える事が出来るそうです。教える事で1,000〜2,000円くらいのポイントがついて、ここで有料の機器の使用料として使えます。

また、モノを作る場合は試験が必要なのですが、ここには熱衝撃や耐水といった試験が可能な機械も揃っています。例えばこの機械は梱包後、3時間振動されていても大丈夫かといった試験が出来たりします。
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こちらは3DCADやCAEといったツールが利用できるデザインルーム。
DMM.make AKIBA
小笠原さん「CATIAっていう大手メーカーのデザインツール、高すぎて個人じゃ買えないんですが(数百万・・・)、そういうのも使えるんですよ」
本当になんでも揃ってます。

こちらでは塗装が出来ます。
DMM.make AKIBA

シルクスクリーンやデジタル製本が出来ます。
DMM.make AKIBA

シリコン型がつくれます。
DMM.make AKIBA

小笠原さん「見る人が見るとわかるんだけど、この機械は、光成形機っていってABSとか樹脂を使って型を作れます。一点ものとか10点ものくらいなら、本物のガワが作れます。」
DMM.make AKIBA

こちらの部屋は、オシロスコープなどの計測機器があります。
小笠原さん「ハンダ付けしながらオシロスコープでここで調べて、回路設計をまたやる、みたいな感じですね。」
DMM.com AKIBA

自分のサーモグラフィ、初めて見ました。
DMM.make AKIBA

続いては、工業用ミシンやUVプリンタなどがある部屋です。
DMM.com AKIBA

UVプリンタはこういったテクスチャが作れます。
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こちらはDMM.com AKIBAのノベルティなのですが、元々ただのアクリル板ですが、レーザーカッターとUVプリンタの組みあわせで、このようなモノが出来るのです!
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続いて「ここは、本当にありえなくて(笑)」と小笠原さんが前置きしながら紹介してくれたのが基板関連の部屋。
DMM.make AKIBA
これはチップマウンターといって、基板の上に0.4mm×0.2mmの部品まで置く事の出来る機械です。

その他、ハンダ付けを自動でやる機械とかX線検査装置とかありえない機械がたくさんありました。
DMM.make AKIBA

ここにある機械が一番高いそうです。
やるなら本気でやりましょう!という感じです。」と小笠原さん。

はい、本気過ぎてビビるくらいです。

最近の3Dプリンタってこんな事も出来るの?

最後に案内して頂いたのは、ハードウェア開発にまつわる各種相談を受け付ける窓口「DMM.make AKIBA Hub」。

入居されているDMM3Dプリントのスペースや撮影禁止エリアもあり、あまり撮影は出来なかったのですが、

「3Dプリンタって皆が思ってるより進んでて・・・」と見せてくれたのが、こちら。
DMM.make AKIBA
スニーカーまで出来るのか(驚愕)

金属だって出来ます。
DMM.make AKIBA
見た目に反し、ラティス構造といって船と同じような構造を作っているので持つとかなり軽いです。
本当に想像を超える進化でした。

 作らない言い訳を消しにきませんか?

さて、こちらの「DMM.make AKIBA」、構想から出来上がるのってどれくらいかかったんですか?

小笠原さん「ここ契約したの7月です。でもこの手のプロがやってたらこんな短期間で出来なかったと思います(笑)僕ら思い切りだけで、これはこれで切り分けてやってるので。このフロア(12階のBase)はほぼ図面ないですしね。僕の頭の中にしかなかったから。今から図面書きます。みたいな(笑)インテリアも全て作ってます。

椅子だけは今はまだ作ってなくて、それっぽいの持ってきて新品を古く見せるように加工しています。(11月12日現在)
DMM.make AKIBA

気になる入居状況ですが、事前申し込みで個人が330人、個室で20くらいと、オープン前から注目度の高さが伺えます。
興味を持っている方はたくさんいるかと思いますが、セキュリティの関係上、自由に見学は出来ません。見学ツアーをやっているそうですので、Webで申し込みをお願いします。

そして気になる今後ですが・・・

小笠原さん「関わり方としては、ABBALabがプロトタイピングとして出資して、Cerevoがそのアドバイスをする場合もある、といった感じですね。ABBALabとCerevoを使ってハードウェアを生み出すのを手伝っていく。その後どうするかは全然別で、DMMを物流として使っていく、っていうのもあるかもしれないし、起業はしたくないけど製品化したい人がいればそれを引き受けてもいいかもしれない。そこはまだモデルがちゃんとあるわけではないです。」

どんな方に来てほしいですか?

小笠原さん「【作りたいを持て余してる人】と【作れるを持て余してる人】が出会える場にしていければいいですね。なんとなくの理由で作らなかった人達、例えば家にハンダを置いてると奥さんに嫌がられるという人にはロッカー借りて置いてけばいいし、ウチの機材使えばいいじゃないっていう、作らない言い訳を消しにきませんか?という感じですね。」

そう、ここにいれば作らない言い訳が出来ないし、なんだって出来る、そういう大きな可能性を持った場所なのです。

以上、お忙しい中取材のご協力頂きました小笠原さん、ありがとうございました。

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